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OMO時代のアパレル業界で、プロパー消化率をあと10%高める

更新日:2月8日


Motoi Tobita
飛田基、通称トビーです



こんにちは。トビーです。


アパレル業界の課題は、巨大なマークダウンである。

これはきつい。

会社がつぶれるリスクもある。


OMO(Online Merges with Offline)が進む現代のアパレル業界。

多くの企業が、「プロパー消化率」を上げられずに困っている。

仕入れた商品数に対する、定価で売れた商品数の割合のことだ。

100枚のシャツを仕入れて、55枚が定価で売れれば、プロパー消化率55%。


原因は、過剰在庫である。

過剰在庫は、仕入れの悩みが解消できないために発生する。


商品がなければ売れない。

あなたがショップの店長ならば、そう思うだろ?

だから、多めに商品を仕入れる。


すると、売れ残りってしまう商品が出てしまう。

仕方ないから、値段を下げて売る。

だから、プロパー消化率が下がる。


じゃあ、仕入れを少なくすればよい?

そういう考え方もある。

でも、問題はそこまでシンプルではない。

また別の問題が起こるからだ。


仕入れが減らすと、色欠け、サイズ欠けがポコポコ起こる。

お客様は、商品を気に入っても、自分のサイズや好みの色がないかもしれない。

商品があれば売れたのに、、、、

こうやって、売上と利益を逃してします。


つまり、売上・利益もふやしながら、プロパー消化率も高めないとならない。

難題でしょ?

だから、ほとんどの会社はこの問題を解けていない。


最近のアパレル経営は厳しい。

原材料は高くなっている。

輸送費用もあがりっぱなし。

円安が急に進んだりする。

はやりのAIには、金がかかる。

似たようなデザインの競争相手がいる。

人件費をあげないと、人が雇えない。

EC専門の会社にシェアが奪われる。

都市部以外では、人口が減っている

これだけ挙げれば、十分だろうか?


だから、プロパー消化率を高め、しかも売上と利益を高めるのは、とっても重要なのだ。

しかも、投資を抑えつつ。


この課題にどう対応すべきか?

カギは、アパレル業界の従来の常識への挑戦である。

さっそく見ていこう。


アパレル プロパー消化率 OMO
OMO時代の在庫管理 うまくやれば消化率がアップ


OMO時代の在庫問題とプロパー消化率の低下


アパレル業界では、OMO化が進んでいる。

もともとオンラインストア(EC)で服を買うトレンドがあった。

そこにコロナ禍がやってきた。

お店を開けない時期がながくあった。

結果として、オンライン化が加速した。

そこにメタバースとか、人工知能(AI)とか、新しい技術も登場した。

そうやって、オンラインとオフラインは一体化してきた。


店舗で試着して、オンラインで買ったり。

ネットで選んで、店舗で受け取ったり。


OMOは、素敵な顧客体験(カスタマーエクスペリエンス CX)のための試み。

テクノロジーがうまく活用されている。

一方で、在庫管理はより難しくなっている。


もちろん、対策もとっている。

在庫の「一元管理」って聞いたことがあるだろうか?

店舗在庫やEC在庫を誰もが見られるようにする試みは結構進んでいる。

会社のスタッフは、どこにどれだけの在庫があるのか見られるようになる。

お客様をがっかりさせないために、役立つ仕組みだ。

お客様からも在庫がどこにあるかが見え、注文までできる仕組みもある。

システム化が進んだ企業ではすでに導入されている。


であれば、一見落着か?

在庫は効果的に消化され、なにも問題ないはず。

現実は違う。

まだ、大きな課題があるのだ。

これだけでは、十分に利益があがるとは限らないのだから。


理由は3つ。

1.客逃げ

お客様が、来店され、欲しい商品を見つけたとする。

でも、お店に商品がないとしたら?

他の店舗やECで買わざるを得ない。

一定数のお客様は、ならばいいやと、買わずに去ってしまう


2.個別配送のコスト

仮に、他の拠点にあった在庫からお買い上げいただいたとしよう。

その商品を宅配便でお客様の家に届ける。

当然、配送コストがかかる。

このコストは、倉庫から店舗に商品をまとめて運ぶよりも高い。

つまり、配送コストのせいで、利益が減ってしまう。


3.マークダウン

結局のところ、拠点間で在庫がバラついていることは問題だ。

一元管理という見える化では、問題は完全には解決しない。

余った在庫はマークダウン販売されることがある。

ECサイトやアウトレットに集約され、ディスカウント価格で処分されることもある。

プロパー消化率は、下がることになる。


考えるべき問いはこうだ。

どうしたら、在庫を、売れる場所に最初から配置することができるか?


この問いの答えを見つけられれば、

OMOの環境において、プロパー消化率を高め、効率の悪い配送を最小化し、

大きな利益を確保できる。


では、どうやったら実現できるのだろう?



OMO環境での、プロパー消化率と利益を最大化するには、適正在庫はどれだけなのか?


アパレル業界には、「商品がなければ、売れない」という考え方がある。

さらに、「どの商品が売れるか分からない」というのが現実。

結果、各商品を多めにい店に入れようと決めることが多い。

これが、在庫の過剰につながる。

すると、売れない商品で、陳列スペースの多くを埋められてしまう。

そして、マークダウンが置き、利益が失われる。

こんなアパレルショップは少なくない。


では、あなたのお店の在庫は多すぎるのだろうか?

これは、簡単な計算で確かめられる。

以下の例を参考に、計算してみて欲しい。


典型例として、倉庫から店舗へ週2回のフォロー納品(商品補充)があるとする。

多くのアパレルのお店では、土日に売上が増えることが多い。

週2回のフォローであれば、金、土、日、月の4日間切れないだけの在庫があれば

良いはずだ。


これは、「4日分の在庫」とは違う。

「4日間切れないだけの在庫」である。

違いを説明しよう。


各商品は、良く売れる日もあれば、そうでもない日がある。

「4日間切れないだけの在庫」とは、良く売れた場合も切れないだけという意味だ。

例えば、これを20日分と設定したとしよう。

つまり、普段の5倍良く売れても在庫切れにならないということだ。

どうせ、3,4日待てば、また次のフォロー分が入ってくる。

そう思えば、売上の20日分の在庫があれば十分とは思わないか?


これには反論もあるだろう。

お店のディスプレイ(展示)を成立させるために、在庫が必要という考え方だ。

まったくその通り。

売れるかどうかとは別に、必要な在庫もある。


このような見せるための商品は、もしかしたら月にたった1枚しか売れないかもしれない。

こんな商品がお店に2枚あると、在庫は60日分になる。

1月目に1枚、2月目に1枚売れると、売り切れるまでに2か月かかるから。


ここまでを整理してみよう。

売れる商品の適正在庫は20日分程度、見せ筋商品の在庫は60日分程度。

店舗全体では売れる商品と、見せ筋商品の両方がある。

なので、20日と60日の間をとって、40~50日分くらいの在庫が、

アパレル店舗では適正と言える。


これは計算の一例に過ぎないことはお断りしておく。

しかし、もしも、あなたのお店の在庫が60日分を超えているなら

在庫が多すぎると言えるかもしれない。



アパレル業界の利益とプロパー消化率を高める在庫適正化の考え方


実は、「商品がなければ、売れない」という考え方は、それほど間違ってはいない。

だから、オンラインも、各店舗も、商品在庫がどこにあるのかを見えるようにするのだ。

そうすれば、お買い上げいただく確率が高まるから。


ただし、もう少し正確に書くならば、

「欲しいタイミングで、欲しい商品がなければ、売れない」という表現の方が正しい。

遠方の店舗に在庫があっても、常に買ってもらえるとは限らないから。


在庫の一元管理は、ないよりはあった方が良い。

でも、完璧ではない。

もっと良い方法は本当にないのか?


経験上、多くのアパレル小売りの店舗には、60日分を超える商品在庫がある。

週2でフォローしていれば、本来は、そんな必要はないはずなのだが。


過剰在庫が起きてしまうのは、オペレーションに限界があるからだ。

通常、在庫管理は、ディストリビューターやコントローラー、リプリニッシャーと呼ばれる、在庫配分のプロが担っている。

売れ筋商品や、大型店舗のフォローは、どこでもやっている。


問題は作業量だ。

店舗数や商品数が多くなってくると、すべてには目が行き届かなくなる。

100店舗のチェーンで、各店舗に1000のSKUがあったとしよう。

管理SKU数は、10万点になる。

10万行のエクセルで、在庫管理をするなんて、ゾッとする。

人には無理だ。


でもやらないとならない。

ならば、欠品させるよりは、過剰在庫の方が、まだましと考える。

だから、「エイヤー」で、多めに在庫を配分する。

そうやって、売れない在庫が店に溜まることになる。


人が悪いわけではない。

人の限界を超えることをやらせているのが悪いのだ。


もっと良いやり方、知りたい?

面倒なことは、全部コンピュータにお任せというのはどうだろう?


こんな感じで。

適正在庫の設定:店舗で持つ各商品の在庫補充基準は、「4日間切れないだけ」あるいは、「展示に必要なだけ」にする。

適正在庫の見直し:当然、売上があがったり、下がったりするので、それに合わせて「4日間切れないだけ」を各店・商品について自動で見直す。

集約効果の活用:それ以上に商品を店舗やEC倉庫に配りすぎず、中央倉庫にフォロー在庫を補完しておく。

物流コストの節約:各店・商品、各ECサイト・商品で売れた数に応じて、フォロー在庫から補充する。

自動化:これらの作業を自動化する


これは単なる「自動発注」とは違う。

世の中で言われる「自動発注」には、「適正在庫の見直し」がない。

つまり、固定された補充ターゲットに向けて、フォローがかかるだけだ。

結果、補充ターゲットが現状と合っていないと、品薄や欠品、または過剰在庫や不動在庫が発生する。


適正在庫の見直しは、「自動発注」を「自動制御」に変える。

これは、自動車の自動運転と同じ。

自動運転では、カメラやセンサーが、信号、歩行者、道路のラインなどを検知する。

そして、適切にハンドルやブレーキを操作して目的地に向かう。

在庫の自動制御もこれと同じ。

各拠点、各SKUの在庫の多すぎ、少なすぎ、トレンド変化などを検知する。

適切にアクセルやブレーキを操作し、プロパー販売率や在庫消化率を高め、利益を増やし、シーズン末の残在庫を減らしていく。



OMO環境における全体最適の在庫自動制御AI:DTMエンジン


この在庫の自動制御システムは、DTM(Dynamic Target Management)と呼ばれている。


ECサイトや店舗など、各拠点の適正在庫ターゲットを日々見直してくれる。

フォローのタイミングが来ると、手持ちの在庫をどのように配分するのかを計算してくれる。

在庫が足りないときは、チェーンストア全体の利益を最大化できるよう考えてくれる。

便利な仕組みだ。


この仕組みの制御にはAIが使われている。

各店・SKUレベルの適正在庫値を上げたり、下げたりするための判断ロジックが入っている。


ChatGPTなどのAIアプリには驚いただろう?

ある特定の仕事ならば、人の能力をはるかに超えると感じたはずだ。

しかも、速い!

DTMエンジンを搭載したシステムも、賢いし、速い。

ディストリビューション業務を「人よりうまく、きめ細かく」できるようになっている。

ここ2年ほどで起きた大きな変化だ。

最近2年間で、新たな検討をしていないのなら、試してみる価値はある。


EC倉庫や店舗在庫の横持ちや店間移動もカバーされている。

シーズン商品の在庫消化を高めるには、必要だからだ。



アパレルチェーンのプロパー消化率を高めるDTM搭載システム、Onebeat


Onebeatは、単に店舗在庫を最適化するだけではない。

物流、ECといった「部分最適」を超えて、在庫を「全体最適」でお金に換えてくれる。

他にはない、在庫自動制御AIシステムだ。


適正在庫計算に使うのは、過去データだけではない。

リアルタイムの市場動向や天候、イベントといった外部要因も分析に取り入れる。

そして、在庫のフォロー時に、どこにどれだけの在庫を配分すべきかの答えを示してくれる。

今回のフォローから、次回のフォローまでの短期間の需要予測をベースに、答えがはじき出されるのだ。


これでプロパー消化率が良くなる。

利益が増える。

会社の経営が助かる。


このツールOnebeatを活用することで、

・どれだけの利益を増やせる可能性があるのか?

・自動制御によって、実際に日々の仕事がどのように変わっていくのか?

・導入において必要になる、考え方の変化をどうやって導入していくのか?

など、多くの疑問もあるだろう。


お問い合わせフォームよりご連絡いただき、ご相談頂きたい。



まとめ:OMO時代のアパレル企業で、プロパー消化率をあげるには?


精度の高いAIによる在庫自動制御技術:DTMを用いると、在庫管理を人よりうまく、きめ細かく実行することが可能になる。


DTM搭載した、Onebeatは、手間がかかる面倒なことは「自動制御」で扱う。

この考え方は、「分析は時間をかけて人がやるもの」という考え方が土台にあるBIツールとは正反対である。


また、AI需要予測ツールとは一線を画する。

膨大な過去データと膨大な投資が必要であるにも関わらず、精度があがりきらないという大きな課題は未解決である。


DTMはダイナミックな在庫管理を可能にする。

各店舗、各ECサイト、各SKUごとに需給バランスを見ながら、適正在庫ターゲットを日々変え続ける

こうやって、固定された定点発注をベースにした自動発注システムの弱点を克服している。


OMO時代のアパレル業界に革命を!


OMO時代のアパレル業界では、在庫管理とプロパー消化率の問題が、企業の収益性に直結している。

Onebeatは、この課題の解決策そのものである。

全体最適の考え方に基づく、AIによる在庫自動制御技術は、業界に革命をもたらす。

世界24か国、55,000拠点に導入され、1.4兆円相当の在庫最適化に使われている。


今、アパレル業界における在庫管理の新時代が始まろうとしている。

この流れに乗り遅れてよいものだろうか?



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